小児科専門医の相談室⑧ 「こどもの異物」
- 日本女医会 公益社団法人
- 4月9日
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更新日:7 日前
乳幼児は好奇心旺盛で、目にはいるもの、手に触れるものすべてに興味をもって、すぐに口に入れて、食道異物、気管支異物になることがありますので身の回りに小さなものを置かないようにしましょう。
異物が気道内に入って、咳き込み、ゼイゼイしたり、息苦しさ、顔色が青くなるなどの症状がある場合は緊急に対応が必要です。ピーナッツ異物など徐々に膨らんで気道を閉塞する場合もあります。消化管の異物では、魚の骨など急を要しないこともありますが、針や金属のもの、磁石、リチウム電池ではレントゲンやCTなどで異物の場所を確認して消化管の穿孔の危険性がある際には早急な対応が必要になります。胃まで落ちてのみこんでしまえば、経過観察とで自然排出されてしまいますが、異物が排泄されるまでは、腹痛、発熱などがないこと、便の中に異物が含まれていないかを確認してください。
幼児期になると耳や鼻にビーズやおもちゃの部品をいれることがあります。自宅で無理にとると押し込んで鼓膜の損傷や気道異物になることがありますので耳鼻咽喉科を受診しましょう。異物と同じものがあれば、一緒に持参していただくとよいです。そのほかタバコの吸い殻やニコチンの溶け出した水は中毒の危険性がありますので、お子様の手の届くところに置かないよう注意してください。もし誤飲した時は、お近くの急病センターか、日本中毒情報センターhttps://www.j-poison-ic.jp/ の、大阪中毒110番、つくば中毒110番などの電話相談窓口を利用してください。

2025/4/9
日本女医会 小児救急・子育て支援委員会
新谷 朋子
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